糖尿病の食事療法の基本は、
カロリー制限を行い食後に運動するといった一連の治療方法を基本としてきました。
そして、それでも血糖値が下がらない方は、投薬治療が追加されるというのが大まかな流れでした。
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しかしながら、
その「カロリー制限+運動療法+薬物療法」という糖尿病の治療方針が見直されてきています。
新しく加わった糖尿病の食事療法は、糖質制限とカーボカウントです。
詳しくは該当記事にありますので、お時間がある時にお読みいただければ嬉しいですが、
糖尿病の3つの食事療法を簡単にお話ししておきます。
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●カロリー制限
言わずと知れた糖尿病の食事療法で、糖尿病の食事療法と言えばカロリー制限しかありませんでした。
朝昼晩の食事を作るまたは外食する際に
糖尿病学会の定める食品交換表に基づいて食べる食事のカロリー計算をしなくてはなりません。
肥満の糖尿病の方には効果がありますが、やせてる糖尿病の方には微妙な食事療法だと言われています。
また、高齢者にこのようなカロリー計算を求めるのは現実的ではなく、
カロリー計算できずに糖尿病が悪化していく例も多々見られますので難しい食事療法と言えます。
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●糖質制限
2005年ごろから、カロリー制限しても血糖値は下がらない、有効なのは糖質を制限することだという食事療法に対する議論が始まりました。
「血糖値を上げるのはカロリーでなく糖質である」という現実論から始まっています。
カロリーが高い焼肉(塩)をいくら食べてもほとんど血糖値は上がりませんが、おにぎり一個食べると血糖値が200mg/dL超えてしまうのが糖尿病の方の現実です。
そこで血糖値は上げてから下げるのではなく、上げないように糖質を出来るだけ摂らないという食事療法が取られるようになりました。それが糖質制限です。
●カーボカウント
昔から一型糖尿病の方の中で行われてきた糖尿病の食事療法がカーボカウントです。
食べる直前に食事の糖質量を計算して、その糖質量で上がる血糖値分をインスリン注射で下げるという食事療法です。
これは、糖質1gに対して一型糖尿病の方は5mg/dL、二型糖尿病の方は3mg/dL血糖値が上がるのをベースとして考えていますが、(※もちろん人により違いますので自分はどのくらい上がるか知る必要があります)
これから摂る予定の糖質量に見合うインスリン量を注射するという食事療法となります。
また最近は、このカーボカウントをインスリン注射を使わない方(二型糖尿病)も行うようになりました。
詳しくは「カーボカウントのやり方」の記事に書いてありますので、お時間があるときにご覧下さい。