コーヒーを飲むと血糖値はどうなるのか?糖尿病の人には重要な問題です。コーヒーが血糖値に与える影響は、健康な人と糖尿病の人とでは違うようです。そのために判断が難しいですが、個人的な解釈を最後にまとめました。

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コーヒーと血糖値

1、コーヒーは血糖値を上昇させるという意見

糖尿病の方にとって、食事中と食後のコーヒーは食後の血糖を上昇させる可能性があります。これは、食事で摂る炭水化物にコーヒーカフェイン血糖値の上昇に関与すると考えられているのです。つまり、炭水化物(食物繊維+糖質)とコーヒーの組み合わせは血糖値を上昇させる可能性が高いというのです。

下の表は2型糖尿病患者に3日間のコーヒーありの日とコーヒーなしの日と比べた、食後の血糖値の上昇率の調査結果です。実際はコーヒー4杯分相当のカフェインカプセルで調査したようです。

  食後血糖値の上昇率(%)
朝食(炭水化物)+コーヒーあり 9%上昇
昼食(炭水化物)+コーヒーあり 15%上昇
夕食(炭水化物)+コーヒーあり 26%上昇

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そもそも炭水化物(食物繊維+糖質)は血糖値を上昇させますが、そこにコーヒー(カフェイン)を一緒に飲むと血糖値が9%以上は上昇するという結果です。

また、1日に4杯のコーヒー(カフェイン)を飲む日と全く飲まない日と比べてみても、やはり1日の血糖値の平均が10%前後上昇するというデータもあります。

2、コーヒーは糖尿病の予防になるという意見

東大病院などで、葛飾区の糖尿病でない50歳以上の男女2,452人(男941 女1511)に対して行った調査報告があります。こちらはカフェインというより純粋にコーヒーを飲むかどうかでの調査です。

下の表は、糖尿病の予防になるというデータです。

 
男性の境界型糖尿病の割合(%) 女性の境界型糖尿病の割合(%)
週1回未満 19% 6.9%
週5回以上 9.7% 3.6%

コーヒーを週に5回以上飲む方は境界型糖尿病になる確立が低いことが分かります。男性では19%→9.7%へ、女性では6.9%→3.6%に境界型へのリスクが減っています。この結果から、コーヒーは糖尿病の予防になるといえます。

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コーヒーと血糖値の個人的な解釈

以上がコーヒーが血糖値に与える影響の専門家の調査です。個人的な解釈では、コーヒーは糖尿病の予防になるが、糖尿病になってしまった人にとっては、コーヒーは血糖値を上げる可能性があるということです。

もしも、あなたが糖尿病ならコーヒーの飲み過ぎ(4杯以上)は避けるべきですし、健康な人なら飲んだ方がいいかもしれません。またコーヒーが血糖値を上げるというよりカフェインが血糖値を上げるようで、コーヒーに含まれるカフェイン以外の成分(それが何だかは不明)が糖尿病予防に効果があるようなのです。

食後のコーヒー習慣が止められない方には、JTから特定保健用食品になっている缶コヒーが出ています。これは、食後の血糖値も上昇を緩やかにしてくれるそうです。

商品名は、JT 「このごろ気になる自分の生活」です。(2011/5現在、発売中止)

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